こんにちは!
元プロボクサーのAKIです♪
昨日行われた【世界ライトフライ級王座統一戦 寺地拳四朗vs京口紘人】
世界チャンピオン同士の一戦は想像以上の好試合になりました!
※僕の戦前予想はこちら
結果はニュースなどでご存知の方もいらっしゃると思いますが、寺地選手が7RTKOで京口選手を下しWBA・WBC世界Lフライ級の統一王者になりました。
寺地選手の強さが際立った試合展開になりました。
では!今回の世界チャンピオン同士の試合を考察していこうと思います。
抜群の距離感
寺地選手は1つ前の試合では相手との距離が近いファイタースタイルでタイトルを奪取しました。本来は相手との距離が遠いアウトボクサースタイルで戦う選手ですので、今回の試合でどちらを選択するのか注目しておりましたが、1Rからアウトボクサースタイルでの戦い方を選択しました。
この選択と京口選手との距離感がとにかく完璧でした。
京口選手は接近戦が得意な選手なのでその距離では戦わず、自分のパンチが当たる距離で相手は1歩半踏み込まなければパンチが当たらない距離を常にキープしながら戦っていました。この選択が見事にハマりました。
寺地選手が抜群の距離感で戦ったのに対して京口選手は不得意な距離で戦っていたので、かなりストレスを感じながら試合を進めていたと思います。
アウトボクサーで戦うことを選択した時点で寺地選手が勝つ可能性がかなり高いとスタートの時点で感じました。
考えられないテンポ(手数)と無尽蔵のスタミナ
驚愕といっていいほどの手数でした。とにかくパンチを打つテンポが考えられないぐらい早かった印象です。ボクサー心理としてはコンビネーションを打った後は少し休んで(考えて)次のパンチを出しますがその間がとにかく早かったです。
このテンポで打たれると京口選手は考える暇もなく、常にパンチの対応に追われる感じになるので対応が後手後手に回ってしまい常に寺地選手にペースを握られる展開になってしまいます。
ただ、京口選手もあんなに早いテンポで打ち続けられると思っていなかったと思います。だって普通は無理ですもw
あのテンポでパンチを出せるのはよほどスタミナに自信がないと出来ません。
ニュース記事でありましたが、寺地選手がトレーニングしているパーソナルジムのトレーナーは「ボクサーじゃなくてもマラソン選手になれる」と言っていたそうです。
寺地選手はスタミナに絶対の自信があったのでハイテンポでパンチを出し続けられたと思います。普段から桁違いなトレーニングをして得たスタミナが寺地選手ペースでの試合展開を作ったと思います。
フレーム(体の大きさ)の差
この写真は前日の軽量時の写真ですが、当日の両者はこの写真以上に体の大きさに差がありました。
戦前予想で記載したように寺地選手はデビューからずっとLフライ級で戦っていましたが京口選手は1階級下のミニマム級から階級を上げています。
この差がかなり大きく出た印象です。寺地選手のパンチ力は京口選手を遥かに上回っていました。
寺地選手の敗戦は試合前のコロナ感染等による体調不良が大きかったと言われていますが、その教訓を生かして今回は減量とリカバリーが完璧だったと思います。
実際にリングで戦った京口選手はその差をプレッシャーという形で感じていたので普段どうりの踏み込みがなかなかできなかったのではないでしょうか?
5Rと7Rでダウンを奪った2つの右ストレートはガードの隙間をつくような見事なパンチでした。5Rは少しフック気味に腕を開いて打ち、KOパンチは一直線にまっすぐドカン!と、どちらも京口選手のガードの間を狙いすましたパンチだと思います。
これだけの舞台であのパンチを出せるということは普段の練習から極限に追い込んで取り組んでいる成果だと思います。
自分の現役時代の練習量が恥ずかしく思います😅
結果は寺地選手の圧勝でしたが素晴らしい試合を見せてくれた両選手は本当に素晴らしいと思います。僕は昨日の試合を娘が寝てから3回繰り返してみました😂現役の選手はすごく刺激を受けたのではないでしょうか?現役のプロボクサーは今日は気合を入れてトレーニングしていると思います❗️
以上、元プロボクサーの試合考察でした。年末には井上尚弥選手の世界4団体統一戦が開催されます。こちらは井上選手が勝利すれば日本人初の4団体統一チャンピオンになります。4団体統一すれば井上選手以外、他にチャンピオンがいないことになりますので「真の世界チャンピオン」ということになります。こちらの試合が近づいてきたらまた戦前予想と試合考察をUPしようと思っています。
寺地選手、京口選手本当にお疲れ様でした!
以上、AKIでした♪